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「人生・生き方」「教育・子育て」「健康・スポーツ」などについて考え、雑学的な知識を参考にしながらエッセイ風に綴るblogです。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

老いてからの「幸福」について考える~吉本隆明著『幸福論』を参考にして~

「戦後思想界の巨人」と言われる吉本隆明氏の著書『共同幻想論』や『心的現象論序説』の文庫版が、私の自宅の書棚に並んでいる。30代に購入して何度かチャレンジしたが、その度に挫折してしまった苦い経験があり、その後書棚に入れたまま30年近くの時が…

「機能する文章」の7つの要件の思考法について~山田ズーニー著『伝わる・揺さぶる!文章を書く』から学ぶ~

私が「哲学対話」に興味をもつきっかけになった『考えるとはどういうことか―0歳から100歳までの哲学入門―』(梶谷真司著)の中で、著者が一番参考になった文献として『伝わる・揺さぶる!文章を書く』(山田ズーニー著)を紹介していたので、2週間ほど…

心温まるショート・ストーリーを楽しみつつ…~重松清著『季節風 冬』所収の「その年の初雪」に触れて~

「その年は、記録的な暖冬だった。いつもの冬なら十二月早々に降るはずの初雪が、年が明けても降らなかった。…」 まるで私の住む地域のこの冬を象徴しているような記述であるが、これは『季節風 冬』(重松清著)所収の短編小説「その年の初雪」の冒頭の一部…

自分の哲学を構築しようとすること~若松英輔著『考える教室―大人のための哲学入門―』を参考にして~

年末年始に掛けて市立中央図書館から借りた本の中に、『考える教室―大人のための哲学入門―』(若松英輔著)という本がある。なぜ本書を借りたかと言うと、昨年10月のNHK・Eテレの「100分de名著」で、西田幾太郎著『善の研究』を取り上げて解説していた…

「健康学」は「哲学対話」の実践と通じている!~稲葉俊郎著『からだとこころの健康学』から学ぶ~

2か月ほど前に緊急入院した際、早く「病気」を治し「健康」な状態に戻りたいと強く願う自分がいた。人間は「病気」に罹ると、普段は意識しない「健康」というものの有難さを実感し、「病気ではない」という状態である「健康」を取り戻そうと願うものである…

病気の自己を客体化することとユーモアについて考える~赤瀬川原平著『増補 健康半分』所収エッセイ「病気陣営の会議」から~

昨年11月下旬から12月初旬にかけて約1週間、私は突然発病した「虚血性腸炎」で緊急入院を余儀なくされた。約5年前にも同様な経験をしていたので、今回はわりと冷静に対応することができたが、前回は「下血」した際に「悪い病気かな、もしかしたらがん…

「哲学対話」の場の開き方について~土屋陽介著『僕らの世界を作りかえる哲学の授業』を参考にして~

子年を迎えた年始の第2弾の記事も、やっぱり「哲学対話」に関するものになる。昨年末からの記事に目を通してくださっている読者の皆様からは、「もういい加減にして別のテーマにしてはどうか…」という非難めいた声が聞こえてきそうだが、そうはいかない。悪…

「哲学対話」を行う方法で知っておくべき“コツ”とは…~苫野一徳著『はじめての哲学的思考』から学ぶ~

読者の皆様、明けましておめでとうございます。元号が「令和」になって初めての正月。いよいよ「東京オリンピック・パラリンピック2020」が開催される記念すべき年の始め、1月3日。私にとっては、当記事が本年最初の当ブログの記事である。今、お屠蘇…