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「人生・生き方」「教育・子育て」「健康・スポーツ」などについて考え、雑学的な知識を参考にしながらエッセイ風に綴るblogです。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「退屈」の第二形式を生きる人間は、時に<動物になること>がある?~國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』から学ぶ⑧~

最近、私の腕の中で入眠する前の孫Mが、じっと私の眼を穴が開くほど見つめることがある。純真無垢な眼でじっと見つめられると、こちらの心まで浄化されていくような気がする。私にとってこの「まなざしの交換」は、聖的な儀式のようだ。何となく敬虔な気持…

動物も「退屈」することはあるのか?~國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』から学ぶ⑦~

首都圏の1都3県に発出されていた「緊急事態宣言」が解除された途端に、いわゆる“第4波”があっという間にやってきた。つい先日までは新型コロナ・ウイルスの新規感染者数がほとんどいなかった我が県でも急増してきて、数日前には今までの最高値を更新した…

気晴らしと絡み合った「退屈」は、人間の生の本質?~國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』から学ぶ⑥~

ここ数日、昼夜を問わず孫Mがぐずった時に寝かし付ける世話に追われている。そのために、上腕筋が張ったり睡眠不足になったりしてきて、多少疲れ気味である。その上、一人目の4歳の孫Hが一昨日に嘔吐の症状が起き、病院でウイルス性胃腸炎の診断を受けた…

「本来性なき疎外」って、どんな疎外のことなの?~國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』から学ぶ⑤~

全国各地から桜の開花宣言がなされ、暦の上では昨日「春分の日」になり春のお彼岸を迎える好季節になってきた。また、首都圏の1都3県に延長して発出されていた「緊急事態宣言」が、明日には解除される運びである。しかし、首都圏ではまだ新型コロナウイル…

「暇」の中で「退屈」せずに生きる術を知る階級?仕事こそ生き甲斐と感じている階級?~國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』から学ぶ④~

孫Mが誕生して1か月を迎え、我が家に二女と共に来てから3週間が経った。二女と妻は、昼夜を問わずにMの世話。私はというと、今までは昼間にMが泣き出したら抱っこして機嫌を取る世話が中心であった。しかし、さすがに二女と妻が睡眠不足になり疲労困憊…

定住革命が「退屈」を回避する必要を与えた?~國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』から学ぶ③~

またまた、嬉しいことがあった。前々回の記事に対して、私の数少ない読者として登録してくれているkannawadokushoさんがHatena Starの☆を付けてくださったのだ。有難うございます。kannawadokushoさんは、大分で哲学カフェや別府鉄輪朝読書ノ会を運営し、【…

「退屈」する人間は、苦しみや負荷を求めている?~國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』から学ぶ②~

2011年3月11日に東日本大震災が起こり、昨日はそれから10年目を迎えた日であった。私はテレビの特別報道番組を視聴しながら、改めて地震や津波等による犠牲者に対して謹んで追悼の意を表した。このような不条理な災害に見舞われた遺族や関係者の方…

私が「好きなこと」とは何だろう?~國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』から学ぶ①~

二女の夫が我が妻と子Mに会うため先週の金曜日夜に我が家に来て、その晩泊まり土曜日の夜まで丸一日過ごして帰った。その間、Mのオムツ替えや沐浴等の世話を甲斐甲斐しくしてくれたおかげで、私は久し振りで何をするでもなく、土曜日は久し振りに「暇」な…

「母乳育児」に関する疑問点を解決する!?~山口慎太郎著『「家族の幸せ」の経済学―データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実―』を参考にして~

前々回の記事「二人目の孫Mとの初対面をやっと果たせました!」に対して、神崎和幸さんが嬉しいコメントを送ってくださった。また、Country TeacherさんからはHatena Starの☆を3つくださり、共に私は大きな喜びを感じました。ブログもSNSの一つだと考え…

自分事としてとらえる在り方と資質について~「100分de名著」におけるフランツ・ファノン著『黒い皮膚・白い仮面』の放送とそのテキストから学ぶ~

気が付くと、もう3月になっていた。先月中旬までは、退職後の様々な事務手続きに追われながらも蓄積していた心身の疲労を回復することに専念したが、下旬になると二人目の孫になる二女の第1子Mの子育てサポートを手探り状態でしていたので、あっという間…