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腰痛持ちでもテニスを楽しむことができるよ!~酒井慎太郎著『脊柱管狭窄症は自分で治せる!』で学んだ効果的な簡単ストレッチ~

   私は20代後半頃、中学年の学級担任をしながら体育主任をしていて、そのハードな勤務実態が要因となってギックリ腰のような酷い腰痛になり、それ以来心身共に疲労が蓄積してくると腰痛に悩まされてきた。また、校長職の時には修学旅行から帰ってくると、左腰と左脚のふくらはぎに痛みともしびれとも区別がつかないような症状が出て、その度に整形外科医院のお世話になっていた。つまり、私にとって腰痛は持病のようなものになっていたのである。さらに、退職後始めたテニスのプレー中に腰を強くひねったことが原因で突出型の「腰椎椎間板ヘルニア」を発症して左腰と左脚に激痛が襲い、その完治まで3か月ほど要した経験もしている。この発症から完治に至る過程については、以前にこのブログでも数回にわたって関連記事を綴ったので、読者の皆様の中には御承知の方もいるのではないかと思う。

 

 今から約2年7か月前に発症したこの「腰椎椎間板ヘルニア」は、ヘルニア(髄核)が突出して神経根を圧迫していたので、当初は夜も眠れないほどの激痛に襲われた。しかし、担当の整形外科医の治療方針に従って療養したお陰で、私の突出型ヘルニアは体内の免疫細胞(マクロファージ)が異物とみなして食べてしまったので、3か月ほどで自然消滅してしまい、それまでに襲われていた左腰と左脚の激痛はほとんどなくなったのである。それ以後、「腰椎椎間板ヘルニア」を自力で改善する方法を実践することで、何とかテニスを再開することができる状態にまでになったのである。

 

 ところが、最近になって妻と共に実践している夕食後のウォーキングの際に、左臀部と左脚のふくらはぎにしびれ痛いような症状が出たことがあった。そこで、早速、以前にお世話になった整形外科医院を受診してMRI画像を撮影してみたところ、「腰椎椎間板ヘルニア」の病態は示してはいなかった。「なぜ今までなくなっていたしびれや痛みが出たのでしょうか。」と担当の医師に尋ねてみたら、「もしかしたら、加齢に伴う『脊柱管狭窄症』(脊柱管という背骨=脊柱の内側の管が狭くなり、その中を通っている神経=脊髄が圧迫されて痛みを引き起こす病気)になったのかもしれませんね。」という回答。その時は、あまり酷い症状ではなかったので、湿布薬を処方してもらって様子を見守ることにしたのである。

 

 このような情況の中、先日、市立中央図書館に立ち寄った際に看護師向けの本と共に、以前に読んで大変参考になった『椎間板ヘルニアは自分で治せる!』の著者・酒井慎太郎氏の『脊柱管狭窄症は自分で治せる!』という本も見つけたので借りてみた。そして、ここ数日間で読み通してみると、今まではよく理解していなかった腰痛における「痛みの特徴」と「痛みのタイプ別の簡単ストレッチの方法」について詳しく学ぶことができた。

 

 そこで今回は、その腰痛における「痛みの特徴」と「痛みのタイプ別の簡単ストレッチの種類」についてまとめるとともに、私のテニスライフとの関連について少し綴ってみたい。

 

 まず、著者は自身が考案した「腰痛セルフチェック」の診断結果によって、「前かがみになったときに痛むタイプ(腰椎椎間板ヘルニア=脊柱管狭窄症予備軍タイプ)」【筋・筋膜性腰痛、椎間板症、椎間板ヘルニアなど】と「体を後ろに反らすと痛むタイプ(脊柱管狭窄症タイプ)」【脊柱管狭窄症、腰椎分離症、腰椎すべり症など】に「痛みの特徴」を分けている。ただし、多くの現代日本人の腰痛は、この2つのタイプが混在しているので、一人一人が実践する簡単ストレッチも、個々によって異なっている「腰痛タイプの割合」に応じて行うのが望ましいということである。

 

 次に、著者が自身の経営する治療院で効果があった治療法「関節包内矯正」をもとに考案した、「腰痛解消ストレッチ」のルールは次の通りである。

①セルフチェックで分かった「腰痛タイプの割合」に合わせて行う。 ②床で行うストレッチは、畳やフローリングなどの上で行う。(仰向けで行う場合は、枕をしない。) ③入浴後、就寝前・起床時に行うと、さらに効果アップ。 ④「イタ気持ちいい」と感じるくらいの刺激を目安にする。 ⑤できるだけ毎日実践し、効果が現れやすい3週間後まで続ける。

 

 では、「痛みのタイプ別の簡単ストレッチの種類」を簡潔にまとめると、次のようになる。

 

   1番目は、全ての腰痛に効果的な基本ストレッチとして、「仙腸関節ストレッチ」と「体ひねりストレッチ」の2つ。2番目は、「前かがみになったときに痛むタイプ」に効果的なストレッチとして、「胸腰椎ストレッチ」と「肩甲骨ストレッチ」・「おっとせい体操」の3つ。3番目は、「体を後ろに反らすと痛むタイプ」に効果的なストレッチとして、「仙腸関節プッシュ」と「ねこ体操」・「股関節ストレッチ」の3つ。そして、特に痛みがひどい場合の特効ストレッチとして、「テニスボール療法」。これらの簡単ストレッチを、「腰痛タイプの割合」や「その時の症状の程度」等によって取捨選択して、自分の腰痛に応じて実践することが大切なのである。

 

 私は、今回これらの「痛みの特徴」と「痛みのタイプ別の簡単ストレッチの種類」について理解を深め、改めて自分の「腰痛タイプの割合」(「前かがみになったときに痛むタイプ」7に対して「体を後ろに反らすと痛むタイプ」3という割合)に応じて、簡単ストレッチを実践している。まだ、十分その効果を検証している訳ではないが、少なくとも週末やっているテニスの練習には全く支障はない状態である。加齢に伴う反射神経の鈍りや筋力の衰えは仕方がないことだが、私の今のテニス技能はテニスを始めた還暦頃に比べて少しずつではあるが伸びているのである。腰痛持ちでも今回紹介した簡単ストレッチを実践するだけで、週末テニスを楽しむことができる!

 

 「脊柱管狭窄症」のための腰痛や臀部・脚のしびれなどで悩んでいる方、まだまだ希望を失ってはいけませんよ。まずは本書を読んで、自分の「腰痛タイプの割合」を知り、それに応じて組み合わせた簡単ストレッチを実践してみましょう!!