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友達から受ける影響力の大きさに感動した!~「認定こども園」の年少組になってからの孫Hの成長ぶりを振り返って~

 前回、孫Hの発語や活動等の内容を綴った記事をアップしたのは、Hが満3歳の誕生日(本年2月11日)を迎えて間もなくの頃だった。あの頃、Hの発語内容はまだ簡単な〈主語+述語〉の文で話したり、自分の名前や年齢を何とか間違えずに言えたりする程度であった。また、活動内容もやっと両足ジャンプができたり、公園に設置している大型滑り台を怖がらずに滑ったりできるようになった程度であった。だから、私たちじじばばは、〈Hの発達状況をできるだけ正しく把握しつつ、その発達を促すためのちょっと難しい課題を踏まえた楽しい遊びを提示して一緒に遊び、少しでもできるようになったりより上手にできるようになったりしたらしっかりと認めて褒めてやること〉を、ずっと大切にして関わってきた。その効果もあって(自分たちはそう思い込んでいるが…)か、あれから今までの時間の経過に伴って、Hは確実に成長する姿を見せてくれている。しかし、この4か月の間にHの発達情況が大きく変容する節目があった。

 

    そうなのだ!本年4月に、Hはそれまで通っていた小規模保育園を運営している「認定こども園」に入園し、年少組の一員となったのである。本園の年少組にその保育園から編入した子は4名(男児3名、女児1名)いたが、Hはその内の一人だった。当初は見知らぬ友達が多かったのでなかなか馴染みにくく、その保育園から編入した他の男児友達と一緒に遊ぶことが多かったようである。しかし、入園から約1か月が過ぎた頃からは、他の友達とも遊んでいる様子を、じじばばにも少しは話してくれるようになった。それに伴って、Hの発語や活動等の内容が大きく変容するようになったのである。

 

 つい先日も、Hは本園からの帰宅途中で長女(Hの母親)と共に私たちじじばばの自宅に寄った際に、「○○(Hの名前)くん、今日、お友達と三輪車の取り合いをしたんだ。…」と、本園での活動の様子を結構詳しく話し掛けてきた。0歳の頃から世話してきた私たちが認識しているHの性格や発達情況等を考えると、この出来事が俄かには信じられなかった。というのは、Hの性格はやや臆病、よく言えば何事にも慎重なところがあり、今までは友達が言い争っている場面に出くわすとその場から逃げることがあった。また、身体の発達情況はやや遅れ気味で、最近まで公園に設置しているブランコや動く乗り物を漕ぐことはもちろん乗ることも怖がっていた。そんなHが、三輪車に乗りスピードを出して走ったり、その三輪車を友達と取り合いをしたりしたこと。さらに、その出来事を今の自分が身に付けている語彙を駆使して私たちに詳しく説明しようとしたことなど。私たちじじばばは、驚きを隠せなかった。

 

 そう言えば、5月の「こどもの日」にプレゼントしたタカラのおもちゃ「アニマルアドベンチャー」で初めて遊んだ時、何台かのトミカのミニカーをスロープに一斉に走らす前に、Hは「いっきにーっ。」と大きな合図の声を発した。初め私は何を言っているのか分からなかったが、何回か聞いていたらどうも「一気にーっ。」と言っているようだ。これは、きっと本園での遊びの中で、友達が言っているのを聞いて覚えたのだろう。また、Hが落としたおもちゃを私が拾って手渡した別の場面でも、「感謝、感激!」という言葉を急に発したことがある。これ以外にも難しい言葉遣いをたまにすることがあり、恐らく一緒に遊んでいる友達が発した珍しい言葉を聞き、その場の情況と共に感覚的に覚えたのではないだろうか。

 

    さらに、ちょうどその頃から、Hの活動面にも変容が見られた。動きに素早さや巧みさが増してきたのである。例えば、我が家の2階和室に設置している通称“アンパンマン公園”という遊具のジャングルジムを上がったり降りたり潜ったりする動きが素早くなってきた。それから、幼児用乗り物玩具である通称“アンパンマン号”に乗って、足で蹴りながら走るスピードが増すとともに、カーブでのハンドルさばきがうまくなってきた。トランポリンも、自分だけで何回かタイミングよく跳びはねることができるようになってきた。さらに、近所の公園にあるロープを使った遊具での活動では、以前は怖がっていた高い所の移動にも勇気を出して挑戦するようになったのである。

 

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 このようにHの発達情況全般に大きな変容が見られるようになったのは、想い起せば本園の年少組の雰囲気にも慣れ、新しい友達と一緒に遊ぶ機会が増えてきた時期だった。私たちじじばばは、今までHへの関わり方をいろいろと工夫してきたので、ついついそのことがHの発達や成長を促していると思い上がっていたのであるが、事実はそれだけではない。それよりも本園の年少組になってからの環境の変化、特に新しい友達から受ける影響力こそが、Hの発達や成長をより促しているのだ。その事実を冷静に認めるようになった私たちじじばばは、子どもの発達や成長を促進する上で友達から受ける影響力の大きさに、ただただ感動している。

 

 以上のようなことを考えると、子どもの発達や成長のためには、友達から大きな影響を受ける学校という集団生活の場は必要不可欠なのだと今更ながらに思う。敢えて極端なことを言えば、学校は学力を保障する公教育を行う機能よりも、友達同士によるよりよい相互作用を保障する機能(もちろん、このことが学力向上にも役立つが…)の方を重視することが大切なのではないだろうか!少なくとも公教育を担う教師には、そのような意識をもってほしいと願っている。