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痛みと闘う日々(1)~「腰部脊柱管狭窄症」?「腰椎椎間板ヘルニア」?~

    昨年最後になった前回の記事で、痛みについて2年ほど前に妻に起こった出来事を書いた。そこで、新年最初の今回は、その同時期に私自身に起こった出来事を、当時の手記を手掛かりにして書いてみたい。しかし、何分にもかなりの時間が経過しており、記憶が曖昧になっていることも多い。その点について御容赦願いたい。 

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 「痛いっ!」…左下肢にあまりにも激しい痛みが走り、布団の上で身動きができなくなってしまったのは、平成28年11月21日(月)の夜10時半頃だった。とにかく激痛だったので、家にあった鎮痛剤を飲んで様子を見ることにした。しかし、激痛は収まらず、その夜は朝まで寝ることはできなかった。

 

    翌朝、取り敢えず勤務先の所属長に電話で事情を説明し年次有給休暇をもらい、朝一番に以前妻が診てもらった整形外科病院を受診した。問診と触診、そしてX線検査の画像解析等による総合的な診断として、老齢期によく発症する「腰部脊柱管狭窄症」と言われ、薬物療法による治療を続ける中で自然に痛みが消滅するのを待つことになった。しかし、処方してくれた薬を3日間飲んで静養していても、左下肢、特に左臀部から左脚の後ろ側に走る痛みとしびれはあまり軽減せず、毎夜ほとんど眠ることができない状態が続いた。

 

    そこで、25日(金)に再度受診して効果の高い消炎鎮痛剤を追加してもらった。ところが、それでも少ししか症状は改善せず、一日中左下肢の激痛と闘う日々が続いた。とにかく左下肢に強い痛さとしびれの波が襲い続けてくるので、「居ても立ってもいられない」状態なのである。何度も心が折れそうになるが、A医師の診断と処方等を信じて耐え続けた。

 

    たが、我慢するにも限度があり、もう少し痛みを緩和してほしくて、28日(月)に再々度受診し、A医師に今までの情況を説明したり、今後の見通しについて質問したりした。ところが、A医師の回答はそっけなく、患者に寄り添うような医療態度とは感じなかった。また、この病院はX線検査しかできなくて、神経根を圧迫している原因をはっきりと特定できなかった。

 

    そこで、私はA医師に対する不信感と痛みの原因解明欲求のために、セカンドオピニオンを得るべくMRI検査ができる別の整形外科病院を受診することにした。

 

    二番目の整形外科病院では、問診と触診、X線及びMRI検査の画像解析等による総合的な判断して、「腰椎椎間板ヘルニア」と診断された。そして、初めの病院とほぼ同じで薬物療法や神経ブロック等による治療を続ける中で自然に痛みが消滅するのを待つという治療方針を示された。しかし、B医師の医療態度は患者に寄り添った人間味豊かなもので、質問に対しても一つ一つ丁寧で分かりやすく回答してくれたので、私は初めての出会いで信頼感をもった。だから、翌日再度受診した際には、激痛の治療法として効果的な神経ブロック注射を決死の覚悟(ちょっと大袈裟か!)で打つことができた。ただ残念だったのは、この注射による症状消失効果は約12時間しか続かなかったことである。その代りと言っては何だが、このことは注射を打った神経根の圧迫が痛みの原因であると証明することになり、それはそれなりの意義があった。その後、左臀部から左太ももの裏側にかけての痛みは軽減し、主に左膝から下の部位に痛みとしびれが集中するようになったことも治療効果の現れなのではないかと思う。それでも夜の睡眠時間は襲ってくる当該部位の痛みとしびれのために断片的に1時間半~2時間半程度しか取れない。また、日中は杖をついての歩行しかできない状態が続いた。

 

 それにしても初めの病院では「腰部脊柱管狭窄症」(①と呼ぶ)、二番目の病院では「腰椎椎間板ヘルニア」(②と呼ぶ)と診断されたことに疑問は残った。医学雑誌等による鑑別診断によると、①は前屈すると症状が軽くなり、②は逆に前屈すると痛みが出るらしい。私の場合は①の症状を示す。しかし、MRI検査の画像を見せてもらうと、繊維輪の亀裂から髄核が飛び出して移動し神経根を圧迫しているので、典型的な②の病態を示しているのである。私の頭は今でももやもやしていた。病名をはっきりさせることが症状の改善に役立つ訳ではないが、精神を安定させ痛みと闘う気力を起こす契機にはなる。明日受診する際にB医師に質問しようと思った。(次回へ続く。)