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「人生・生き方」「教育・子育て」「健康・スポーツ」などについて考え、雑学的な知識を参考にしながらエッセイ風に綴るblogです。

可塑性のある素材との遊びで育まれる豊かな情操!~孫Hの近況報告~

 お待たせしました。誰も待ってないか!(独り言の突っ込みです)2週間ほど休んでいた当ブログを再開!!

 

    当ブログを休んでいる間、世間的には10連休のゴールデンウィークも終わり、その成否や功罪などについての世論調査の結果を報じるニュースをマスメディアで観ることがよくあった。「よかった・概ねよかった」という感想が多かったのは男性や高齢者世代。一方、「よくなかった・概ねよくなかった」という感想が多かったのは女性や子育て世代のようである。理由としては、外で働く男性や子育ての終わった高齢者の場合、10連休を活用して旅行やレジャーを楽しみ心身ともにリフレッシュできたからというもの。また、家事を中心に担う子育て世代の女性の場合、10連休の間、家族の3度の食事作りに追われたからというもの。義務教育段階の子どもを持つお母さんにとっては、学校給食の有難味を再認識したというところか。しかし、共稼ぎ家庭が急増している現在、いまだに女性に家事労働を押し付けている家庭が何と多いのだろう。特に共稼ぎ家庭における家事労働を「男女平等」にすることがなかなか進まないのは、我が国における男性優位社会の歴史の名残なのではないのだろうか…と、つい私は勘ぐってしまう。

 

   ところで、この10連休中、私は4月27日(土)、28日(日)、5月2日(木)、3日(金)が勤務日であった。私の勤務している公益財団法人は、年末年始の休業日以外は年中無休のスポーツ施設を指定管理しているから、このような勤務態勢になるのである。もちろんこの4日分の休みは別日に割り振られているので休みの日数は同じなのだが、私は10連休という恩恵には与れなかった。しかし、その中の2度の3連休中には孫Hをじじばばが預かる日が数日あり、私たちは久し振りにHと一緒にゆっくりと遊ぶ時間がもてた。そこで、2歳3か月になった孫Hの近況報告を兼ねて、その成長ぶりについてまたまた「じじバカ」ぶりを発揮して綴ってみようと思う。

 

    この4月に長女(Hの母親)の勤務場所が変わり、定刻までに保育園へ迎えに行けるようになって、私たちじじばばがHとかかわる時間が今までより少なくなった。Hにとっては母親と接する時間が増えたのだからよかったには違いないが、じじババにとっては何とも寂しくなったというのが正直な気持ちである。そんな中、久し振りでHと出会ったとき、Hは私を指さして「じい。」、妻を指さして「ばあ。」とはっきりとした声で呼んだ。つい3月頃まではあまり口にしなかったので、私たちは驚くとともに大いに喜んだ。また、Hの大好きなアニメ「アンパンマン」の中で、「フランケンロボくん」が「釜めしどん」を追いかけてタッチし感電する場面を観てから何となく言えるようになった「タッチ」という言葉も、私と追いかけっこ遊びをする際に頻繁に発する。発語数が増えるのは、嬉しい!私は何回もHと追いかけっこ遊びをしてしまった。

 

    Hの遊びのバリエーションを増やす目的で、「こどもの日」のお祝いの一つとして私の自宅玄関前のスペースに「カメさん砂場」を用意した。この砂場は、娘たちが幼い頃に買い与えたもので、Hが使うと親子2代で使うことになる。初めて「カメさん砂場」を見たHの目は輝いていた。中の砂は滅菌してあるもので、手触りがさらさらとして心地よく可塑性もある。Hは早速、これも事前に買っていた「機関車トーマス」のマークが付いた砂遊び用玩具、バケツや熊手・スコップなどを使って夢中で遊び始めた。スコップを使って砂をバケツに入れては出すという他愛もない砂遊びを、目をランランとさせて何回も飽きずにやっていた。途中で気が付いたように何度もカメの目玉を指さして喜ぶ表情が、何とも愛らしかった。(またまた、じじバカぶりを発揮!)私たちじじばばは、Hの目の中に砂埃が入らないか、腰かけている縁の部分から滑り落ちないか、そんなことばかり気を掛けて見守りつつ、「すごーい。」「上手。」などとHが何かの仕草をする度に称賛の声を掛け合っていた。この日はHが「カメさん砂場」を喜んでくれたのが、じじばばにとって何より嬉しい日になった。

 

    次に用意をしたのは、「5色の粘土セット」。屋外での砂場遊びをいつもさせることはできないことを想定しての妻のファインプレーであった。私が私用で外出した時に、妻はこれも娘たちが幼い頃に使っていた小さいテーブルを出し、その上にまず青と赤の2色の粘土を乗せた粘土板を置いてみたそうである。すると、Hは最初少し怖々と眺めていたらしいが、すぐに触り始めて、その可塑性に魅入られたようである。切る用具で何度も粘土を切って遊び始め、その後ところてん突きで突き出した筋状の粘土を見た時は怖がって逃げ出したそうだが、今では楽しそうに粘土遊びをしている。昨日も2色に加えて黄・黒・白の粘土を出してやると、色の違いが分かったようで順番にテーブルの上に並べていた。さらに、私が粘土を丸めて団子状にすると、大喜びで転がして遊んでいた。

 

    幼児にとって可塑性のある素材と遊ぶことは、楽しいことなのである。特に何かを作るという生産性のある活動をするわけではないが、砂や粘土と一体になって戯れながら遊ぶということ自体に快さを感じるのであろう。その結果として豊かな情操を育むことに繋がる。「幼児にとって可塑性のある素材と遊ぶこと」は、人間にとっての発達的・実存的な意味がきっとあるのだと私は思う。そのようなHの一心に遊ぶ姿を見守ることができる幸せが、私たちじじばばに与えられていることに本当に心から感謝をしたいと思う、今日この頃である。