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「人生・生き方」「教育・子育て」「健康・スポーツ」などについて考え、雑学的な知識を参考にしながらエッセイ風に綴るblogです。

教育・子育て

「居る」を支えるケアラーとしての教師の在り方について考える~村上靖彦著『ケアとは何か―看護・福祉で大事なこと―』から学ぶ~

9月に入り学校は2学期を迎えたが、本県はまだ「まん延防止等重点措置」の実施が継続している。当面、学校は午前中だけ授業を実施し、給食を食べてから下校という緊急的な対応策を講じている。全国的に従来株より感染力が強力なデルタ株が市中で蔓延し、子…

じいじが0番目に好き!~孫Hの近況報告を兼ねて~

毎週土曜日の半日、孫のHは我が家に遊びに来るのが習慣のようになっている。11時前に訪れた先週の土曜日は、日中の温度が35℃近くに上がったので、駐車場の空きスペースを利用してこの夏最後のプール遊びをした。カーポートの上に日差し除け用のシートを…

特別支援教育の視点から学級づくりを考える~松久眞実氏の講演を視聴して~

先日、特別支援教育指導員の研修の一環として、全日本特別支援教育研究連盟・第26回中国・四国地区研究大会におけるオンラインセミナーの次のような講演を視聴した。 講師の松久氏は、現在、桃山学院教育大学の教育学部教育学科教授で、特別支援教育・学級…

「自閉症」のこころの世界はどうなっているのだろう?~特に村瀬学著『自閉症―これまでの見解に異議あり!―』を再読して

前回の記事は、『「こころ」の本質とは何か―統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ―』(滝川一廣著)を再読して、「自閉症」の本質について私なりに理解したことをまとめてみたが、その際に「自閉症」のこころの世界について十分に触れることができなかった。…

「自閉症」の本質をどのようにとらえたらいいのか?~滝川一廣著『「こころ」の本質とは何か―統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ―』を再読して~

学校生活において困り感を抱いている子どもに関わっている先生方やその子の保護者に対する「教育相談」を行うことが、今の私の主な職務内容である。したがって、まず対象児が抱いている困り感の実態を知るために、在籍している保育所や幼稚園・小学校・中学…

コロナ禍でも、生後5か月を経た孫Mもすくすく育っています!

先週の日曜日に2回目のコロナ・ワンチンの接種を無事終え、私自身は少し安心した気持ちになっているが、東京オリンピック・パラリンピック大会の開幕が間近に迫った東京都では新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大している。感染力が強まったインド型の…

「障害」という概念について考える~佐藤幹夫著『ハンディキャップ論』を再読して~

前期高齢者の私としてはフルタイムで働き始めるとやはり体力的にきつい面があり、帰宅してから読書をしたりブログの記事を書いたりする余裕があまりない。特にこの一週間はまず職場の雰囲気や業務内容に慣れることに専念していたので、自分では意識していな…

「教育」に関わる公共性の高い仕事に再挑戦することになりました!

今年1月末をもって前職を辞してから5か月の月日が過ぎた。しばらく心身の疲労を解消することに専念していたが、2月下旬からの約2か月間は、私にとって二人目の孫になるMの「孫育て」とも言える、二女の子育てサポートに全力で取り組んだ。その間に、新…

「神道」って、宗教なのかな?~島田裕巳著『神道はなぜ教えがないのか』から学ぶ~

前回と前々回の記事において、『神々の乱心(上・下)』(松本清張著)と『松本清張の「遺書」―『昭和史発掘』『神々の乱心』を読み解く―』(原武史著)を取り上げ、「清張の天皇制観」の2つの視点について綴った。特に前回は、「シャーマニズム的」な視点…

生誕110日目を迎えて、やっと孫Mの「お宮参り」と「お食い初め」、そして「記念撮影」をすることができました!

今年の梅雨入りは例年より早かったにもかかわらず、雨が降らない日が多く「空梅雨」の様相を呈している。雨嫌いの私にとって、これは大変ありがたいことである。つい先日の6月6日(日)も、午前中は薄曇りの晴れで気温も23℃程度だったので、屋外でも過ご…

道徳教育で「いじめ」はなくなるか?~森口朗著『誰が「道徳」を殺すか―徹底検証「特別の教科 道徳」―』を手掛かりに~

先週の土曜日も、長女に連れられて孫Hは我が家へ来て、昼食を挟んで4時間ほど遊んで帰った。午前中は、風船やフラフープを使ったり、プラレールで新幹線を走らせたりして遊んだ。また、午後から久し振りに晴れ間が出て気温も少し上がったので、背負うタン…

道徳教育において偉人伝を取り上げることの是非について~パオロ・マッツァリーノ著『みんなの道徳解体新書』を手掛かりに~

一週間に一度は馴染みの古書店か近所の書店に行くのが、私の楽しみの一つである。もちろん目当ての本を探索したり入手したりする目的で行くことが多いが、特に目的もなく書棚に並ぶ本をしばらく眺めて帰ることもある。ただし、そのような場合でも、著者や書…

「メメント・モリ」(死を想え)って、どういうこと?~重松清著『峠うどん物語(上)』を読んで~

録画保存していた劇場版映画を再生し視聴したことをきっかけにして、その原作者の他の著書を読むという習慣みたいなものが身に付いてしまった。先月末に視聴した映画は、以前に重松清氏の原作を読んでいた『きよしこ』だった。著者の分身のような吃音の少年…

「学校・家庭・地域の連携教育」は、「学校化社会」からの決別を可能にするか?~上野千鶴子著『サヨナラ、学校化社会』を読んで~

4月25日(日)の午前中、NHK・BS1で再放送された<最後の授業「上野千鶴子」>を妻と一緒に視聴し、研究対象の変遷に伴って彼女が発してきた名言のいくつかを聞くことができた。上野氏は東大入学式のスピーチが話題になったり、「おひとりさま」シ…

約30年前、この本が「学びの総合化」へ向けた教育研究推進の後押しになった!~日沼頼夫著『新ウイルス物語-日本人の起源を探る』を再読して~

日中少し汗ばむような陽気になった日に、私は久し振りに自転車で市内の古書店巡りをした。その中で、教職最後の勤務校の校区内に当時開店した古書店を6年ぶりに訪れた時、思わぬ本と再会した。それが、『新ウイルス物語-日本人の起源を探る』(日沼頼夫著…

身近に存在する祖父は、孫にとってどのような意味をもつのか?~湯本香樹実著『西日の町』を読んで~

二女と孫Mが自宅マンションへ戻ってから、日常生活に時間的・精神的な余裕ができたので、今までに録画保存していた数本の映画を再生して視聴した。その中で、初孫Hの満4歳の誕生日だった本年2月11日にNHK総合で放送された『岸辺の旅』が、私の心に…

二女と孫Mが自宅マンションへ戻り、じじばばは孫ロス状態になっています!

先週の金曜日、4月16日に二女と孫Mが我が家から自宅マンションへ戻った。前夜、いつもとは違い、Mは2回続けて3~4時間ほど寝てくれたので、私たち3人はまとまった睡眠時間を確保することができた。「何とママやじじばば孝行なのだろう!」と、私た…

「♯教師のバトン」プロジェクトって何?教職はブラックな職業?…~井岡瞬著『教室に雨は降らない』の中に教職の魅力を見た!~

3月下旬から私のTwitterのタイムラインに、「♯教師のバトン」というハッシュダグを付けたツイートが散見されるようになった。その内容を読むと、教職のブラックな面について綴られたものが多い。しかし、私はそのような内容で「♯教師のバトン」を付けるのは…

「退屈」の第二形式を生きる人間は、時に<動物になること>がある?~國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』から学ぶ⑧~

最近、私の腕の中で入眠する前の孫Mが、じっと私の眼を穴が開くほど見つめることがある。純真無垢な眼でじっと見つめられると、こちらの心まで浄化されていくような気がする。私にとってこの「まなざしの交換」は、聖的な儀式のようだ。何となく敬虔な気持…

「本来性なき疎外」って、どんな疎外のことなの?~國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』から学ぶ⑤~

全国各地から桜の開花宣言がなされ、暦の上では昨日「春分の日」になり春のお彼岸を迎える好季節になってきた。また、首都圏の1都3県に延長して発出されていた「緊急事態宣言」が、明日には解除される運びである。しかし、首都圏ではまだ新型コロナウイル…

「母乳育児」に関する疑問点を解決する!?~山口慎太郎著『「家族の幸せ」の経済学―データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実―』を参考にして~

前々回の記事「二人目の孫Mとの初対面をやっと果たせました!」に対して、神崎和幸さんが嬉しいコメントを送ってくださった。また、Country TeacherさんからはHatena Starの☆を3つくださり、共に私は大きな喜びを感じました。ブログもSNSの一つだと考え…

二人目の孫Mとの初対面をやっと果たせました!

昨日、23日(火)の「天皇誕生日」に、私たちじじばばにとって二人目の孫になる、二女の第1子Mとの初対面をやっと果たすことができた。というのは、二女が嫁いでいる東予地区のある病院の産婦人科で、男児Mが産まれたのは今月17日(水)の早朝。その…

孫Hの「ストライダー」とのかかわり方の変容とその魅力について~Hの近況報告を兼ねて~

今月11日(木)の「建国記念の日」は、男児の初孫Hの満4歳の誕生日であった。…んっ、この冒頭のフレーズは、1年ほど前(昨年2月24日)にアップした「この半年ほどの間に変容してきた初孫Hの育ちの様子と私たちじじばばのかかわり方について反省的に…

気候危機を克服する唯一の道としての〈脱成長コミュニズム〉について~斎藤幸平著『人新世の「資本論」』から学ぶ②~

前回の記事で、気候危機の原因たる資本主義の本質は、人々の生活に必要な「使用価値」よりも人々の欲望を充足する「価値」を優先することで商品の希少性を高めることにより、経済を成長させていくことにあると綴った。また、その資本主義を強力に進展させて…

「教育(学)の消費社会論的転回」とは?~神代健彦著『「生存競争(ザバイバル)」教育への反抗』から学ぶ③~

前回の記事では、<資質・能力>を目的・目標とした日本の教育課程が抱える問題点を克服する方策について、オランダ生まれの教育学者G・J・J・ビースタの議論を参考にして著者が構想している内容を要約してみた。それは、端的に言えば「子どもと世界(コ…

「子どもと世界(コンテンツ)と出会わせる」教育の意味と価値について~神代健彦著『「生存競争(ザバイバル)」教育への反抗』から学ぶ②~

前回の記事で、「ポスト近代型学力」と言われるコンピテンシーの世界的流行を受けて、日本の教育課程が独自のコンピテンシーとして提起した<資質・能力>の内実について、本書から学んだことを基に綴った。そして、この社会の要請に愚直に応えようとした<…

新学習指導要領の<資質・能力>という概念を問い直す視座について~神代健彦著『「生存競争(サバイバル)」教育への反抗』から学ぶ①~

新年が明けて一週間が過ぎ、我が市にも今季最大の寒波が襲ってきて、日中珍しく小雪が舞った。振り返れば、元日は予想したほどの厳寒にはならず、日中はわずかに暖かい陽光が差していた。そんな好天のお昼過ぎに、二女夫婦が新年の挨拶に我が家を訪れてくれ…

「文化的再生産論」と「他者の合理性」について~「100分de名著」におけるブルデュー著『ディスタンクシオン』のテキストから学ぶ~

この冬一番の寒波襲来を知らせるテレビの天気予報を聞いて、寒風が余計に身に沁みる大晦日になった。また、コロナ禍による失業や減収のために困窮した生活を余儀なくされている多くの人が、心細い気持ちで年の瀬を迎えていると思うと、胸が締め付けられる。…

誕生日のプレゼントの一つは本だった!~白石一文著『ほかならぬ人へ』の思い出から~

二人の娘たちが幼い頃、私は自分なりの視点で選んで買った絵本を、妻と交互に寝る前によく読み聞かせていた。また、小学生になってから成人して独立するまでの誕生日には、私は娘たちにそれぞれの性格や特性等を考慮して選んだ本をプレゼントの一つとして贈…

PV数がなんと20,000回を突破!!これまでの経緯や実態等を踏まえて、今後の当ブログ運営について展望する

気が付いたら当ブログのPV数が、20,000回を突破していた。今日2020年12月21日14:00現在で、20,588回になっていた。2018年12月2日に当ブログを開設したのだから、それから約2年間で20,000回に到達したわけである。…